矯正治療でよくある質問

矯正治療とは?

正常でない歯並びや、かみ合わせを不正咬合と言います。
矯正治療の目的は、不正咬合を正常な歯並びに治すことです。
正しい歯並びにすることにより、不正咬合のために起こるいろいろな困る事を除き、長く、自分の歯で食べ物を噛めるようにすることです。
矯正治療はなぜ必要?

不正咬合のために起こる、困ったことがらを次にあげます。

【むし歯になりやすい】
正常でない歯並びでは、しばしば歯が凹凸に並んでいたり、正しくかみ合っていないため、食べかすがたまりやすく、また、十分に歯みがきができないことがあります。
このため、むし歯が発生しやすくなります。

【歯肉炎やいわゆる歯槽膿漏になりやすい】
食べかすがたまりやすく不潔な状態にあると歯肉が腫れて、歯肉炎が起こります。
更に、これが進行していわゆる歯槽膿漏になることがあります。
その他、唇が閉じにくく歯肉が外気に触れやすい時、または、歯が歯肉にかみ込むようなときなども、歯肉を健康に保つことができません。

【歯や唇が傷つきやすい】
前歯が強く突き出している時、事故などにより歯が折れたり、唇が切れたりすることがしばしばあります。

【発音障害、咀嚼障害、あごの骨の成長への悪い影響、審美性の欠陥】
これらの事柄が、不正咬合のために起こると言われています。
矯正治療により、歯が長持ちし、発音など正しい口のはたらきができるようにすることは、大切なことです。

いつ頃始めるのがよい?

上の前歯4本が生えそろった頃に、歯並びやかみ合わせについて、心配なことがあれば歯科医師に相談してください。
早期に治療を開始した方が、後の治療が行いやすくなる場合があります。
しかし、これはひとつの目安にしかなりません。
場合によっては、永久歯列が完成した後から治療を開始した方が効率よく治療が進行する場合があります。
不正咬合の程度は様々で、治療を開始するのに適当な時期も簡単には決められません。
この時期以降でも、決して手遅れということはありません。
不正咬合が強度の場合、顎の成長が完了した後、外科的治療を併用することもあります。
どのくらいの期間がかかる?

早期治療により開始した場合でも、治療は一般的には、永久歯列の完成する14歳頃まで続きます。
しかし、早期治療だけで治療を終了できる場合は、治療期間は短くなります。
また、永久歯列が完成した後に治療を開始した場合は、治療期間は通常約2年~3年となります。
通院は、通常3週間から1ヶ月に一度ですが、治療の段階によっては、その間隔がさらに長くなります。
治療終了後も、経過観察が必ず必要となります。